月に一度、三重大学病院内にあるリボンズハウスにて、『アロマって何?』というテーマでお話会をしています。
今月の会は、ほんとに沢山の方にお集まりいただきました。
アロマという言葉は世の中に溢れていますが、ホントのところのアロマテラピーをご存知でない方がほとんど。
一方的に伝えるかたちではなく、座談会形式で参加者さんの言葉を拾いながらのお話会にすることで、お互いの距離も近くなるし、アロマテラピーをより身近に感じてもらうことができます。
ここ近年は、洗剤などの日用品のほとんどに『アロマ』の名称を使ってかなり強い香りがつけられており、【香害】という言葉まで出てくるほどに。何が本当のアロマなのか。アロマって一体何なのか?
日本市場で売られているものの実に9割がニセモノと言われるほどに、中には我々専門家でもなかなか判別の難しいものもあります。
精油は天然の植物から抽出されます。また膨大な植物の量が必要になります。そこからも、あまりに価格の安いものは疑った方がいい。価格帯がフィルターにはなるけど、見分けは知識も必要になるかと。
さて、がん患者さんとなると、心も籠りがちになりますし、食事を始め、使うものもいろいろと気になさります。
こちらのお話会でも、終始あれはいいですか、これはどうですか?という質問が出てきます。
私の見解として、あまりにこだわりすぎるのもかえってストレスになりよくないかなぁと思うのです。
食事もその良し悪しは置いといて、たまには外食して美味しい物を食べる。見てキレイ、香りもよく、食べて美味しく、会話が楽しい。本来、食事はそういうものですよね。そっちのが健康的だと。
抗がん剤や放射線、手術など三大治療というものも、それがどういうものなのか分かって受けてもらう。
精油も、もし人工の香料だったなら身体への塗布はしない。本物でも開封して何年も経っているものも同じです。
アトピーさんのステロイドも同じくで、一時的には使わずにはいられない時もあるのです。
向精神薬も、一時的に使うことで周りにいる人も助かる、そんな状況を過ごされている方もみえます。
世の中、情報がいっぱいで、便利なものが溢れかえっていますが、上手に付き合う、ということが求められているかなぁと。
ただ、良い悪いという見解に陥るのではなく、それがどういうものなのか分かって使う、この視点が大切だと感じます。